俺は自分で言うのもなんですが、若い時は結構イケメンで勉強もできてモテル要素はありました。
都内の公立中学時代には結構モテました。
ですが性格的に内気なので、高校生になって女の子が話しかけてきてもあんまり相手にすることができません。
モテることもありませんでした。
そのうち父の転勤で高校3年の時に都立高校から地方の高校に転校することになりました。
転入試験もあって俺は単身赴任はできないと言い張る父親を恨みましたが、何とか合格。
そしてクラスメートに紹介されて教壇に上がった時に、女子校生の俺を見る目がアイドルを見る様な目であることに気がつきました。
先生の紹介が終わって俺が席に着くと、周りの女の子達がジロジロ俺を見ています。
後で知った事なんですが俺はその日は注目の的だったんですね。
「難しい転入試験を合格して入ってきた都会の男の子」
「さすが東京。洗練されてる。」
その日から俺は注目の的でした。
体育の時間は女子の数が少ないこともあって、合同で授業がありました。
その日はバスケットボールでした。
俺はたまたま調子が良くて、後方からの3ポイントシュートが次々に決まりました。
歓声を上げる女の子達。
「あの子、スポーツもできるんや!」
本当にまぐれだったんですが、転校デビューが衝撃的で俺は卒業までの1年間モテまくりでした。
複数の女の子と大事な時期に付き合って、おかげで大学受験は失敗。
浪人して大学に進みましたが、その頃には俺の都会出身の神通力は消えてしまいました。