大学生や社会人になると、話術に長けた人がモテる傾向があります。ですが、今回ご紹介する彼は、決して口が達者なタイプではありまでんした。むしろ女子に対しては、寡黙でさえありました。そんな彼は野球部で甲子園を目指し、日々、白球を追いかける毎日でした。ポジションはピッチャーと外野ができるユーリティプレイヤーで、いわゆる「エース」という存在でした。顔は結構イケメンでしたが、別に身長はさほど高くありません。スポーツで鍛えているので、下半身は筋肉でパンパンで、スタイルが決していいとも言えません。そんな彼の将来の夢は、教員になって野球部の顧問になり、教え子を甲子園に連れていくことでした。家が裕福ではなかったので、国立大学の教育学部に入るために、部活が終わってから猛勉強し、学業の成績も良好でした。かといって、野球や勉強の実力をひけらかすことは一切ありません。そんな彼見たさに、野球部の練習を見学する女子は多く、告白した子も何人もいました。彼の魅力は、黙っていても異性に伝わる、内に秘めた情熱なのです。