2012年7月30日月曜日

滋賀県警が大津市いじめ暴行事件の中学校生徒から事情聴取を開始する。

大津市の中2男子自殺で、滋賀県警は26日、男子生徒が通っていた中学校の生徒から事情聴取を始めた。同級生を中心に順次聞き取りを進め、いじめの実態解明を目指す。

 県警は既に、担任やほかの教員らへの事情聴取を開始しており、聴取するのは300人規模になる見通し。県警は生徒の聴取を夏休み期間の8月中に終えたいとしているが、立件の可否の判断は9月以降になる見通し。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120726/crm12072612490010-n1.htm

ふーむ。

 

実際のところ、滋賀県警は「いじめ」の実態解明じゃなくて、暴行とか、恐喝等々の容疑を調べる訳だから、「いじめ」の実態解明とは違うと思う。結果として、「いじめ」の実態は、解明される訳だけど。つまり、記事の以下の部分。

男子生徒の父親は窃盗や恐喝など6つの容疑で、同級生3人を大津署に告訴。県警は市教育委員会と中学校への家宅捜索容疑とした暴行に限らず、幅広い容疑を視野に捜査を進める方針だ。

まだ、容疑者の段階だから、 これらが実際に行われたか?という部分は明らかになると思うが、実際に、物的証拠というのはなくても、証言の積み重ねで、それらは証明されていくのだろうか。物的証拠なしに、容疑を確定するには、冤罪の可能性はある訳だけど、中学校という閉じられた環境の中での、証言は、どのような意味を持つだろうか。

まだ、容疑だけど、窃盗、恐喝、暴行というのが、学校の中で「いじめ」と、表現されるのに、違和感を感じる。悲しいけど、暴力があった場合は、どんどんと警察を、学校に入れたら良いと思う。

 

以下の部分も注目ポイント。

県警によると、生徒の聴取では心理的な負担を抑えるため、保護者の同席を求める。捜査員には表情や話し方に配慮するよう指導しているという。

学校側で行われる聞き取りは、「いじめ」の実態を封じるような聞き取り方をする傾向にあることもあるらしいから、このデリケートな部分を、滋賀県警が、どのように対処するかは、気になるところ。正直、報道の中で、滋賀県警のイメージも、ボコボコになっているから、どこまで、これ以上、印象が悪くならないか…。

 

というのは、あまりに打算的だけど、警察が「いじめ問題」への関わり方として、大きな影響を持つと思う。勿論、被害者が自殺をする前に、動くことができたら、一番、良かったのだけど。