とにかく勉強ができて、上位20位には確実に入るような子がモテていました。そこにスポーツが出来るとか、カリスマ性なんかがあれば鰻登りに人気は急上昇。女子のみなさんはそんな男子に興味津々。私は当時恋愛なんぞに全く興味がなかったのですが、男子を取り巻く女子の相関図は面白いと思ってよく観察していました。
3年の時に同じクラスで仲の良い男子が居たのですが、その子もモテていました。勿論彼もテストの成績は常に20番以内、スポーツも出来て皆の纏め役にもなれると言う学級委員タイプでした。
ただし彼は残念なことに、勉強が出来るだけのアホでした。そして、国語が壊滅的に出来ませんでした。彼はよくその事で先生に怒られ、どうしたら国語が出来るようになるか私に聞きに来ました。
そういう時は、内心恐々です。その子のファンにいつか暗殺されてしまうと言う恐怖を抱えながら、取り敢えず絵本を読め！と、諭していました。
すると彼はこう答えるのです。
「絵本って、どこにあるの？」と。
かなりイラっときます。アホなの？アホなんだね！そうなんだね⁉︎図書室に行ってエリック・カールか、レオ・レオニ辺りを探してください。お願いします。分かんなかったら司書さんに聞いてね？そう言ってお引き取り願いました。南無。
とにかく、内実かなりアホでもテストができればモテる！が、私の通っていた中学でのルールみたいなものでした。今考えると、アホの子要素も女子の母性本能をくすぐっていたのかも知れません…。