私は２０代後半の女です。高校時代は“モテコーデ”とか“モテメイク”とかクラスで一時期流行りました。髪を盛るためにエクステつけるとか。そう言うのやってた女子は大抵メイクもバッチリで、付け睫、マスカラ、アイプチ、眉毛も書くしアイラインも引いてました。
けどそれって「可愛いし写真映えするけど、実際集団に混じって動いてると微妙」なんですよね。四六時中、同じ集団の中にいたら「可愛い女の子グループ」でも真面目な進学クラスと一緒に電車に乗ることもありますよね？そう言う時は異様に浮きます。朝から髪を巻いて、メイクもバッチリで、ミニスカートで気合いを入れて、朝帰りの酔っぱらいに「お姉ちゃん、出勤？あ、帰りか～」などと声をかけられるんです。中身は１５、６でもがっつりメイクしたらそりゃ成人に見えますよね。
なので同級生の男子からはウケが悪かったです。運動して化粧が崩れた所、髪を巻く暇がなくて教室でアイロンを使う所、メイク雑誌と道具を広げて顔を作る所、少なくともどれか目撃されるともうダメです。「あいつ今日、眉毛ないんだけど」とか「なんかアイプチ剥がれたって騒いでんだけど…」と引かれてました。派手な女子で同級生と付き合ってる子、いなかったような…？そう言う子に寄ってくるのは留年した先輩とか、他校のやんちゃな先輩とか卒業した先輩とか「大人な世界を知ってるけどちゃんとした大人ではない」人が多かったです。いや、年上好きとか先輩が好きとかなら全然オッケーだと思います。むしろ成功例。
じゃあ同級生や誠実そうな先輩にモテて付き合ってたのはどんな子かと言うと、ぎりぎり高校生の規定からはみ出ない子でした。スカートは短いけど髪は盛らず、眉は整えるけど口紅じゃなくて色付きリップ。教室で雑誌は読むけどけしてその場で実践せず、次の日に髪がふんわり内巻きなってる子、そういう子がモテました。そしてそんな子がブレザーの下に着た彼氏のカッターシャツを必死に隠して、「私のブラウス、間違えて洗濯機に入れちゃったみたいで…」とか言った日はすごかった。クラス中の視線が彼女に向きました。「彼氏とデートした」とか「昨日、一緒のベッドで寝て」とか話す読者モデル女子よりよっぽど色気がありました。
モデルみたいな女子が悪いって訳じゃないです。それはそれで可愛いし、努力してたし、実際モテてました。ようは、誰にモテたいか、ですよね。みんなから愛されるモテファッションは本当に良くも悪くもみんなにモテます。好きな人にモテたい時は「好きな人が好きになってくれるファッション」をリサーチして研究するのが一番じゃないでしょうか。でも授業で汗かくので本当濃いメイクはやめた方がいいです。それは全女子に言いたい。さもなくば長い昼休みまで工事途中の素っぴんを晒すことになります。